最も受けたかった金融教育は「年金・保険・税金」
調査結果によると、社会に出る前に最も知りたかった金融教育として、27.8%の人が「年金、健康保険、税金、税制」を選択しました。次いで「資産の運用方法(株式、投資信託等)」が25.4%、さらに「家計管理、生活収支、貯金」が23.0%と続いています。これらの項目は、実生活に直結する金融知識へのニーズが高いことを示しています。
一方で、今回の調査で最も回答率が高かったのは「受けたい金融教育はない」で35.3%に達しました。これは、3人に1人以上が早期の金融教育の必要性を感じていないという現状を示しています。

株式投資経験の有無による意識の差
株式投資に取り組んでいる人とそうでない人を比較すると、金融教育に対する意識に顕著な差が見られました。株式投資に取り組んでいる層では、すべての金融教育項目に対する回答率が大幅に高く、特に「為替、日本経済、世界経済」「利回り、複利」「資産運用の必要性」では、取り組んでいない層の2倍以上の回答率を記録しています。
「資産の運用方法(株式、投資信託等)」は、株式投資に取り組んでいる層で36.7%の回答率を得てトップとなりました。これに対し、「受けたい金融教育はない」と回答した割合は、株式投資に取り組んでいる層で16.5%であったのに対し、取り組んでいない層では43.8%と、約3倍の差が生じています。

世帯年収が高いほど金融教育への関心が高い
世帯年収別の分析では、年収が高い層ほど各金融教育項目への回答率が高くなる傾向が確認されました。特に「資産運用の必要性」「資産の運用方法(株式、投資信託等)」「利回り、複利」「為替、日本経済、世界経済」といった資産運用関連の項目で大きな違いが見られます。
例えば、「利回り、複利」および「為替、日本経済、世界経済」では、世帯年収300万円未満の層と1000万円以上の層で回答率に約2倍の差が生じています。
一方で、「受けたい金融教育はない」と回答した割合は、年収が低くなるほど高くなる傾向にあります。世帯年収1000万円以上の層では29.6%でしたが、300万円未満の層では43.3%と、約1.5倍の差が見られました。

金融教育のさらなる普及に向けて
NISAの活用など、株式投資をはじめとする資産運用を行う人が増加し、高校の授業でも「資産形成」が必修化されるなど、金融教育の重要性は増しています。今回の調査は、実生活に不可欠な「年金、健康保険、税金、税制」への関心が高い一方で、金融教育そのものへの意識には大きなギャップがあることを示しました。
株式投資に取り組む層や高収入層が資産運用に関する知識の必要性を強く感じているのに対し、そうでない層では金融教育への関心が低い傾向が見られます。金融に関する知識を得ることのメリットや、知らないことによるデメリット、損失の可能性について丁寧に伝えることが、今後の金融教育普及における重要な課題となるでしょう。
「株の学校ドットコム」では、より多くの人々が適切な金融教育の機会を得て、人生を豊かにできるよう、啓発活動と情報配信に努めています。同校講師の窪田剛氏は、株式投資が単なる収益だけでなく、人生を豊かにする手段としての価値を持つと語っています。
より詳しい調査結果や過去の調査結果は、以下のリンクから参照可能です。


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