暗号資産の認知と理解、決済利用の実態に関する最新調査
日本において暗号資産(仮想通貨)という言葉は広く認知されていますが、その理解度や日常的な決済手段としての利用状況は依然として限定的です。2026年初頭に実施された日本国内の15歳から99歳の男女1,000人を対象としたスクリーニング調査と、暗号資産利用経験者100人を対象としたフォローアップ調査の結果が、この現状を明確に示しています。

認知は進むも理解は不足
スクリーニング調査では、「暗号資産(仮想通貨)」という言葉を「聞いたことはあるが、意味はよく分からない」と回答した人が全体の45.3%に上りました。一方で、「よく知っており、意味も理解している」と答えたのは10.6%、「ある程度知っている」は26.2%にとどまります。この結果は、言葉としての認知は広がっているものの、その仕組みや内容への深い理解はまだ浸透していないことを示しています。特に女性では、「聞いたことはあるが、意味はよく分からない」と回答した割合が男性よりも顕著に高い傾向が見られました。

暗号資産の仕組みに対する理解度についても、全体のおよそ3分の2が「あまり理解していない」または「まったく理解していない」と回答しており、十分な自信を持っている人は35.0%にとどまります。男性の方が女性よりも「ある程度理解している」と回答する傾向が確認されました。

不安要素が利用を阻害
暗号資産に対する主な不安要素として、「価格変動が大きい」(48.7%)、「セキュリティやハッキングのリスクがある」(45.4%)、「詐欺やトラブルに巻き込まれる不安がある」(42.5%)が上位を占めています。さらに、「ルールや規制がはっきりしていない」(32.2%)や「仕組みが難しくて分かりにくい」(33.5%)といった構造的な課題も指摘されています。特に女性では、男性と比較して「詐欺やトラブルへの不安」や「仕組みの分かりにくさ」を強く感じていることが判明しました。

決済手段としての定着は道半ば
日常的なオンライン決済において、キャッシュレス決済アプリの代わりに暗号資産を使うことを「一度も検討したことがない」と回答した人は62.0%に達しました。実際に現在利用している人は14.4%、過去に利用経験がある人は10.6%であり、検討はしたものの利用に至っていない層も13.0%存在します。この結果は、暗号資産がまだ一般的な決済手段として広く認識されていない現状を浮き彫りにしています。

利用経験者でも決済は限定的
暗号資産の利用経験がある100人を対象としたフォローアップ調査では、45.0%が「オンラインサービスで暗号資産を使って支払ったことはない」と回答しました。実際に支払い経験がある項目では、「オンラインショッピング」(33.0%)、「オンラインサービス・サブスクリプション」(27.0%)が上位に挙げられています。デジタル商品、旅行予約、フードデリバリーなどでの利用も確認されましたが、特定のオンライン利用に偏る傾向が見られ、日常的・習慣的な決済手段としては定着していないことが明らかになりました。

まとめ
今回の調査結果は、日本における暗号資産が「言葉としては知られていること」、「仕組みを理解していること」、そして「日常生活の中で実際に使われていること」の間に明確なギャップがあることを示しています。認知度は高まっているものの、理解不足や根強い不安要素が利用拡大の障壁となっています。決済手段としての利用も一部に留まっており、広く一般化するには時間を要するでしょう。
調査方法
本調査は、日本居住者における暗号資産の認知度や利用実態を把握するため、2026年初頭にFreeasyを用いた2回の調査として実施されました。
-
スクリーニング調査: 2026年2月20日に実施。日本全国の15歳から99歳の男女1,000人を対象に、暗号資産に関する認知度、理解度、印象などを調査しました。
-
フォローアップ調査: スクリーニング調査の結果に基づき、暗号資産の利用経験がある100人を対象として2026年3月6日に実施。実際の利用状況や利用場面、利用に対する意識について詳細な分析を行いました。
引用・転載に関するお願い
調査結果や画像を引用・転載する場合は、以下のURLを掲載してください。


コメント