2026年 年頭所感:政策インテリジェンスがビジネスを動かす

株式会社poliseeは、2026年の年頭にあたり、代表の鈴木協一郎氏が年頭所感を発表しました。同社は商用リリース2年目を迎え、「政策インテリジェンス」が企業、法律事務所、大学、議員事務所などの実務現場で本格的に活用され始めたと報告しています。日々の業務フローへの組み込みが進み、その手応えを確かに感じた一年であったとのことです。
一方で、昨年は政権交代があり、各政策テーマが新たな観点で議論され、政策実務者にとって慌ただしい一年となりました。現在、政策の動きがビジネスの勝敗を左右する時代に突入しています。AI、暗号資産、サイバーセキュリティ、エネルギー、オンライン診療といった多くの成長分野では、政策の動向が直接的なビジネスチャンスまたはリスクに直結します。企業は政策議論の初期段階で変化のシグナルを捉え、先回りして戦略を実行する能力が競争力を決定づける要素となります。poliseeは、「政策を見える化する」というミッションのもと、そのための基盤を提供し、日々の判断とアクションを支援する存在であり続けるとしています。
2026年の政策環境に対する見立て
日本成長戦略会議では、成長戦略の枠組みとして、「危機管理投資」と「成長投資」の重点投資対象にAI・半導体、量子、デジタル・サイバーセキュリティなど17分野が明示されました。また、分野横断的課題として新技術立国・競争力強化、スタートアップ、労働市場改革、サイバーセキュリティなど8つが挙げられています。昨年末に成長戦略の検討体制が整い、今年は、これまでの議論を引き継ぎつつ、具体的な官民投資ロードマップ策定に向けた議論が進み、制度・予算として具体化される見込みです。AIやデジタル政策の領域では、基本計画の策定といった大枠の議論から、業種別・業務別の運用・監督へと議論の重心が移行すると予測されます。
企業にとっては、「ルールが確定してから対応する」という従来の姿勢では間に合いません。審議会・委員会などの有識者会議の段階から動きを捉え、自社の立ち位置を早期に設計することがこれまで以上に重要となります。AIやデータ利活用のように技術と制度策定が同時に進む分野では、「チャンス」と「リスク」の両面を見据えながら、事業方針・体制・ガバナンスを前倒しで構築する力が求められます。
poliseeが注力する3つの軸
2026年、poliseeは事業とプロダクトの面で以下の3つの軸に注力します。
-
政策課題・コンテンツテーマの拡充
IT、サイバーセキュリティ、ヘルスケア、ESG、個人情報保護、経済安全保障、労働といった既存の政策課題に加え、エネルギー、金融分野の拡充にも取り組みます。既存領域についても、より詳細な分類を提供し、あらゆる業界の担当者が自身の業務に関連する政策課題を見つけられる状態を目指します。 -
AIとデータの強化
poliseeの中核である「政策グラフとベクトルDB」の完成度を高め、政策分野に特化したAIプラットフォームとしての機能拡張を継続します。これは、グラフデータベース上に構築される政策に関する知識グラフと、テキストデータをベクトル化してLLMに展開するベクトルDBをシームレスに組み合わせたテクノロジーです。この基盤を通じて、正確性、文脈理解、実務妥当性のさらなる向上を図ります。特に、政策関連文書の解析精度を高め、論点や影響箇所を詳細に抽出できるようにします。モニタリングやレポーティングの自動化とカスタマイズ性を強化し、政策・法務担当者が情報収集・整理・共有にかける時間を削減し、分析や意思決定、戦略的アクションに集中できる環境を整備します。 -
研究開発への積極投資
進行中の産学連携共同研究開発プロジェクトで得られる成果を、よりスムーズにプロダクトへ反映できるよう、R&Dチームを強化し、製品開発力をさらに向上させます。
社会・ユーザーとの接点を広げる
昨年開始したnoteの連載「政策インサイト」は、多くの反響を得ました。今年も引き続き、「何が決まったか」だけでなく、「なぜその政策になったのか」「企業や団体はどのタイミングで何を考えるべきか」を実務の言葉に翻訳して提供します。
また、2026年はお客様との対話の場をこれまで以上に意図的に増やします。オンライン・オフラインの政策勉強会やユーザー会などを通じて、「現場では何に困っているのか」「どのような政策テーマを追いたいのか」といった声を直接聞き取り、その気づきをプロダクトやコンテンツに反映させます。現場との接点を広げ、政策インテリジェンスのあり方を磨き上げる一年とする方針です。
中長期のビジョンとグローバルへの視野
今後3年間の中長期的な視点では、poliseeが目指すのは「政策のライフサイクル全体を俯瞰しながら、変化の方向をつかみ、意思決定につなげるプラットフォーム」です。その実現において、グローバルな視点は極めて重要です。日本企業が海外市場で事業を展開する上で、現地の規制や政策動向をいかに迅速かつ正確に理解するかは、競争力に直結します。同時に、日本市場に関心を持つ海外企業にとっても、日本の政策・規制環境を体系的に把握することは大きな課題です。
poliseeは、国内の政策インテリジェンスに留まらず、「日本企業が海外のルールを理解するための窓口」として、また「海外の事業者が日本の政策を理解するための入口」として、クロスボーダーな政策インテリジェンスのハブとなるべく、パートナーとの協業や国際的なコミュニティとの連携も視野に入れて準備を進めます。
2026年は、政策のスピードと複雑性がさらに増し、「変化の前に動く力」が問われる年となると予想されます。poliseeは、日々の情報の波に向き合うビジネスパーソンの伴走者として、政策を見える形にし、判断を支える仕組みを磨き続けていきます。
株式会社poliseeについて

株式会社polisee(ポリシー)は、法改正や政策立案の情報を最新テクノロジーで直感的に可視化し、企業に提供するリーガルテックベンチャーです。共同創業者である弁護士・水越尚子氏の「より多くの企業による政府の政策立案や法令改正への積極的な関与を可能にすることで、多様な意見や知見が政府のルールメイキングに活かされ、より良い社会の実現につながる」という思いから誕生しました。2024年3月に商用サービスを開始した「polisee®」は、法務・政策渉外のプロフェッショナル向けに設計されており、会議体や人的ネットワークを含む政策情報を起点に、企業の戦略策定を支援します。日本語・英語に対応し、グローバル企業の各拠点を結んで情報共有を最適化します。
polisee、政策インテリジェンスおよびPolicy-Making Lifecycleは、株式会社poliseeの登録商標です。
株式会社polisee
共同創業者 代表取締役 CEO 鈴木 協一郎
共同創業者 取締役 CSO 水越 尚子


コメント