2025年のFintech業界の動向
2025年は、グローバルでチャレンジャーバンクをはじめとするFintech企業の大型上場が相次ぎました。これにより、「Fintech」が単なるブームではなく、社会に不可欠なインフラとして力強く評価された一年であると認識されています。
日本国内においても、金融業界を取り巻く環境は劇的に変化しています。「金利のある世界」への回帰は預金口座の価値を再定義し、資産形成の主役となる若年層の口座獲得競争が激化しました。デジタルネイティブに選ばれるためには、圧倒的な利便性と新しい顧客体験(UI/UX)が不可欠であると指摘されています。
大手金融機関は、スタートアップの買収を含めたオープンイノベーションに本格的に舵を切っています。さらに、「Embedded Finance(組込型金融)」の浸透により、小売、交通、通信といった異業種からの金融ビジネスへの参入が加速。「金融の民主化」とも呼べる現象が市場の裾野を広げています。
アジアと日本のFintechの現在地
Fintech協会は昨年「Asia Fintech Alliance」に加盟しました。アジア諸国のイノベーションのスピードは極めて速く、欧米企業に加え、アジア発のFintech企業の日本への進出が相次いでいます。資金移動業者であるWiseが全銀システムに直接接続したことは、「開かれた日本」を象徴する重要なマイルストーンとなりました。
日本は、健全な法規制とイノベーションの両立という点で、引き続きアジア、ひいては世界をリードする確固たる地位を確立しています。特に、世界に先駆けて整備されたステーブルコインに関する法制度や、それに続く発行事例の積み上げは、各国から高い注目を集めています。「安心」という強固な土台の上で、最も先進的なチャレンジができる国が、世界各国から見た日本のFintechの現在地であるとされています。
オンチェーンエコノミーと未来への展望
この日本の強みは、「オンチェーンエコノミー」の本格化において真価を発揮するでしょう。ステーブルコインやトークン化預金の実装が進み、ブロックチェーン上の経済圏が拡大する中で、日本のモデルは1つのスタンダードとなり得ます。また、CBDC(中央銀行デジタル通貨)についても、日本銀行による実証実験は順調に進んでおり、本年は議論がより深まる見込みです。
Fintech協会は、世界の先行事例やアジアの活力から学び、日本の独自性を武器に、世界に伍していくことを目指しています。2026年をダイナミックな挑戦ができる年にしたいと強く願っており、金融の未来を切り拓くために活動を進めていくとしています。

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