Stripeが2026年のマネームーブメント展望を発表:AIとステーブルコインが決済の未来を拓く
Stripeは2026年、決済とマネームーブメント(資金の流れ)が大きく進化する年になると確信しています。2025年にはAIが広範囲に影響を与え、AIチャット内での購買を可能にするエージェンティックコマースという新たな商取引形態が台頭しました。また、米国におけるGENIUS法案の可決を契機に、法定通貨と連動したデジタル通貨であるステーブルコインへの信頼性が飛躍的に高まり、注目を集めています。決済業界はさらに急速に進化し、事業の多角化や国際間の取引など、ビジネスモデルの変化や新しい事業機会が訪れると見込まれます。
Stripeは、インターネットのGDPを拡大するという使命のもと、プログラマブルな金融インフラを構築してきました。年間決済総額はGDPの1.3%に相当する1.4兆ドル(約210兆円)を超え、AIやステーブルコインに積極的な投資を行っています。ユーザーニーズに耳を傾け、決済技術の向上を目指しながら、新たな分野への投資を意欲的に進める方針です。

スピード感を持った戦略的なAI投資
AI技術の急速な発展により、世界中で新たな事業機会が生まれています。Stripeは、以下の4つの分野で戦略的なAI投資を実行しています。
- AIエージェントによる新しい購買体験エージェンティックコマースのためのオープンスタンダードの確立
OpenAIと共同でAgentic Commerce Protocol (ACP)を開発し、ChatGPT内のInstant Checkout機能の支援を開始しました。また、ローコードで単一統合できるAgentic Commerce Suiteにより、Stripeユーザーはチャット内でのAIエージェント向け決済をより簡単に導入できます。 - 急成長するAI企業向け決済ソリューションの提供
世界的にAI企業は急速な成長を遂げており、スピード感を持った確実な収益化が重要視されています。多岐にわたるAIの利用には、使用料ベースの従量課金など、複雑な価格モデルや課金システムが要求される中、OpenAIやAnthropicなど、Forbes AI 50に選出され収益を上げているAI企業の全てがStripeを利用しています。 - 開発者向けAIツールの提供
Stripe AI エージェントツールキットをはじめ、MCPサーバーやVisual Studio CodeのAI Assistantなど、目まぐるしくアップデートされるAI向けのツールを開発者に提供しています。 - StripeプラットフォームのAI技術の底上げ
数百億件の決済データから学習した世界初の決済特化型AI基盤モデル (Payments Foundation Model)の構築により、Stripeユーザーの決済における不正検知精度や承認率向上を大きく改善しています。
エージェンティックコマースは、2030年までに米国小売業界で最大1兆ドル(約155兆円)の収益を生み出し、世界全体では最大5兆ドル(約750兆円)に達する可能性があるとされており、世界的にも注目が高まっています。日本においても、この大きな潮流に対し、多くの企業が関心を示しています。先行して導入している米国での経験値を踏まえ、エージェンティックコマースの波が日本市場に到達した際に必要な準備を支援する計画です。
高まるステーブルコインへの注目
昨年新たな注目分野となったのは、仮想通貨のステーブルコインです。世界の市場規模の時価総額は2,300億ドル(約3兆4,500億円)に達しました。StripeはステーブルコインプラットフォームのBridgeやウォレットのPrivyの買収、また決済特化型ブロックチェーンのTempoの公開など、積極的な投資を行い環境を整えています。これを元に、わずか数行のコードで独自のステーブルコインを発行・管理できる「Open Issuance」や資金管理機能「Stablecoin Financial Accounts」など、続々と機能を拡充しています。
日本に特化したソリューションの拡充
昨年Stripeは、年次イベントの「Stripe Tour Tokyo 2025」にて、国内市場向けに店頭決済とオンライン決済を統合し、チャネルに関わらず顧客にシームレスな買い物体験を提供するユニファイドコマースソリューション「Stripe Terminal」の提供開始を発表しました。決済手段の多様化により、複数システムの導入に伴う決済の裏コストを実感している日本において、Stripe Terminalは効率的な在庫管理や迅速な意思決定を可能にし、煩雑な決済業務や消費者の購買モーメント損失を解消します。日本最大のコード決済サービスPayPayとの連携に加えて、iPhoneのタッチ決済にも対応するなど、ユーザーの事業拡大の可能性を広げています。さらに、NECとの協業など、パートナーを通じた取り組みも模索しています。クレジットカード決済における支払いの負担を軽減する人気の決済方法である分割払い機能の提供も開始しました。また、高まる越境決済ニーズに応えるため、JCBカードの多通貨決済の提供で100以上の通貨での決済を可能にしました。引き続き必須化となった3Dセキュア2.0の導入に苦労している企業の負担を軽減する支援も行っています。日本は世界的にもユニークで、言語のみならず独特なビジネス文化やスキームなど、配慮すべき点が多々ある、やりがいのある市場です。世界中の企業を支援する経験を用い、メルカリなどグローバルに事業拡大を目指す企業を積極的にサポートしています。今年も、さらに日本企業のニーズに合ったプロダクトや機能を投入する予定です。
マネームーブメントの今後
AIの普及によるビジネスモデルの変革はすでに世界中で顕著な動きであり、今後も加速度的に影響を受けていくことが予測されます。その中でも、エージェンティックコマースは、人々の購買行動を根本的に変えていくと注目されており、その強力な潮流に合わせる形で様々な業界が商業形態や事業構造の方向修正を余儀なくされていくと見られます。日本においても導入が本格化するにつれ、消費者や企業に大きな影響を与えると予測されています。
他にも決済にまつわる注目すべき動きとしては、昨年末に全面施行されたスマホソフトウェア競争促進法(通称:スマホ新法)があります。これにより、スマートフォン上でゲームやデジタルコンテンツなどのサービスを提供するアプリ事業者は、外部決済の利用が可能となるため、多くの事業者間で決済手数料の最適化やアプリ価格・サブスク料金の柔軟化などを加味したビジネスモデルのアップデートが行われていくと見られています。
今年10周年を迎えるStripe Japanは、2026年もあらゆる規模・業界の事業変革を力強く後押しし、積極的に海外進出する企業を支える存在であり続けます。今後もユーザーと共に成長を続け、多様なニーズに応えていく所存です。
参照元
Stripeに関する詳細はこちらをご覧ください。
日本円換算は一律1ドル=150円で計算されています。


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