JCB、デジタルガレージ、りそなHDが実店舗でステーブルコイン決済の実証実験を開始

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実証実験の背景と目的

JCB、デジタルガレージ、りそなHDの3社は、2026年1月16日に発表した通り、ステーブルコイン決済の社会実装に向けた協業を進めています。今回の実証実験は、その第一歩として、セルフカストディ型ウォレットなどの技術基盤を持つマイナウォレットと連携し、実店舗でのステーブルコイン決済の概念検証を行います。

決済時のユーザー体験、ブロックチェーン上での処理、決済後の業務に至るまでの一連のプロセスを検証し、実務上の課題を明確化します。これにより、将来的なステーブルコイン決済の社会実装に向けた知見を共同で蓄積する方針です。

なお、マイナウォレットは、デジタルガレージが運営するweb3領域のアクセラレータープログラム「OnLab web3」に採択された実績を持つ国内発のweb3スタートアップです。

実証実験の概要

本実証実験では、店舗向けに開発された専用アプリを使用し、消費者が自身のセルフカストディウォレットで実店舗においてステーブルコイン決済を行うスキームを検証します。店舗側は最終的に日本円で売上を受け取るモデルを想定しています。

実施期間: 2026年2月24日(火)から3月2日(月)の期間中、平日14時以降限定で実施
実施店舗: Pangaea Cafe & Bar(パンゲア カフェ アンド バー)(東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコDGビル 10階)
対象アセット:

  • 米ドル建てステーブルコイン「USDC」(Baseブロックチェーン)

  • 日本円建てステーブルコイン「JPYC」(Polygonチェーン)
    ウォレット:

  • Base App(USDC決済)

  • マイナウォレット(JPYC決済)
    対象参加者: 一般個人

各社の役割

本実証実験において、各社はそれぞれの事業基盤と強みを活かし、以下の役割を担います。

  • JCB: クレジットカードをはじめとするキャッシュレス決済の知見や事業ノウハウに基づき、加盟店決済・精算スキームなどを検討します。

  • デジタルガレージ: web3領域の知見や暗号資産交換業の事業ノウハウを提供しつつ、プロジェクトの全体企画・統括・調整を担当します。

  • りそなHD: 国内有数の伝統的金融機関での事業ノウハウをもとに、当該領域の事業化に向けて検討します。

  • マイナウォレット: 本実証実験の中核となる決済用インターフェース「マイナペイ」を提供します。店舗が利用する金額入力・QRコード表示・決済受入などの機能を有するUIに加え、ユーザーが利用する任意のウォレット選択・ウォレット接続のUIを実装します。また、セルフカストディウォレット「マイナウォレット」を通じたステーブルコイン決済環境を提供します。

今後の展開

参画各社は、本実証実験を通じて得られた技術面・運用面の実データを分析・精査し、日本におけるステーブルコイン決済の新たなビジネスモデル構築と社会実装に向けた検討を加速させます。将来的には、訪日外国人を含むあらゆるユーザーが、日常的な買い物や飲食においてステーブルコインをシームレスかつフリクションレスに利用できる社会の実現を目指します。

各社からのコメント

マイナウォレット株式会社 代表取締役の橘 博之氏は、マイナンバーカードと公的個人認証サービスを活用し、デジタル資産を安心・安全に使える社会実装を目指す考えを示しました。今回の取り組みは、ステーブルコインを日常の業務や生活で使われる基盤へと進化させる重要な一歩であると述べています。

BaseのHead of Global GrowthであるXen Baynham-Herd氏は、ステーブルコインがプロダクトマーケットフィットを達成し、スピード、透明性、コスト効率の高さから導入企業が増加していることに言及。今回の実証実験に基幹インフラとサポートを提供できることを光栄に思うとコメントしました。

JCB 代表取締役会長兼執行役員社長の二重 孝好氏は、ステーブルコインがお客様に新たな価値を提供できる基盤であるとしつつ、その社会実装には安全・安心の実現と持続的なビジネスモデル構築が必要であると強調しました。

デジタルガレージ 代表取締役兼社長執行役員グループCEOの林 郁氏は、今回のステーブルコインを活用した新たな決済サービスへの挑戦を「New Context」と位置づけ、同社グループのブロックチェーン技術とJCBの加盟店決済網、りそな銀行の顧客基盤の融合により、キャッシュレス社会の新たな決済基盤を構築する考えを述べました。

りそなホールディングス 取締役兼代表執行役社長兼グループCEOの南 昌宏氏は、デジタル技術を活用した新たな価値創造に積極的に取り組む姿勢を示し、今回の協業が国内外の顧客に便利で安全な決済環境を提供するための重要な一歩であると語りました。

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