海外取引所の利用状況
暗号資産取引経験者312人のうち、75.0%にあたる234人が海外取引所を「利用したことがある」と回答しました。このうち、「現在も利用している」と回答した層は47.4%に達しており、海外取引所が日常的な取引の場として普及していることが示されています。

年代別では、30代が「現在も利用している」回答数で最多を記録し、次いで40代、20代と続いています。20代から40代の働き盛り世代が海外取引所の主要プレイヤーであると言えます。また、年収400万円から600万円の層で継続的な利用実態が確認され、性別による利用障壁もほとんど存在しないことが明らかになりました。
利益申告の実態
海外取引所で利益を得た利用者234名のうち、全ての利益を正しく申告していると回答したのはわずか31.6%にとどまりました。最も多かった回答は「一部の年のみ申告した」の34.6%です。さらに、「申告が必要と知りつつ申告していない」層が18.8%存在しており、約5人に1人が意図的に未申告の状態にある深刻な実態が判明しました。

未申告の主な理由
申告に至らなかった理由として最も多かったのは、「国内取引所と扱いが違うと思っていた」という誤認で42.3%に上ります。また、39.3%の利用者が「情報が少なく判断できなかった」と回答しており、海外取引所特有の計算ルールや税務上の扱いに戸惑っている様子が顕著です。利益額を過少に見積もっていたとする回答も3割を超えており、少額であれば申告不要という誤った解釈が広まっている可能性も否定できません。

年代別では、30代と40代において「知りつつ申告していない」と答えた人が他の年代を圧倒する結果となりました。この層は海外取引所の利用率も高い現役層ですが、同時に税務リスクを最も抱えているグループであることが浮き彫りになっています。年収別では、年収800万円未満の層に「知りつつ申告していない」回答が集中しており、専門家への依頼コストや独力での計算困難さが未申告を招く一因と推察されます。
申告における「迷い」
海外取引所の利益申告について「迷った経験」を調査したところ、82.0%もの利用者が何らかの迷いを感じていることが判明しました。「一度は迷った」が52.1%、「何度も迷った」が29.9%となっており、継続的に疑問が解消されない状況が浮き彫りになっています。「迷ったことはない」と回答した層はわずか12.8%であり、海外取引所を利用するほぼ全ての利用者が税務という壁に直面していると言えます。

健全な市場形成への課題
今回の調査結果は、暗号資産の海外取引における税務申告に関して、利用者の制度理解の不足や情報不足が深刻な課題であることを示しています。特に、30代・40代の現役世代や年収800万円未満の層に未申告が多い傾向にあり、簡易的な計算ツールの活用や正確な情報提供が申告率向上への鍵となるでしょう。
利用者が安心して取引を続けるためには、信頼性の高い具体的なガイドラインやサポート体制が不可欠です。市場参加者の多様化が進む中で、こうした課題への対応が健全な暗号資産エコシステムの形成に寄与すると考えられます。
調査結果の完全版は以下から確認できます。
https://www.clabo-inc.co.jp/media/articles/overseas-crypto-exchange-profit-declaration-survey
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調査主体:株式会社Clabo https://www.clabo-inc.co.jp/
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