2025年暗号資産投資実態・市場に関するアンケート調査結果を発表
ビットバンク株式会社は、一般インターネットユーザー1,429人を対象に「暗号資産投資実態・市場に関するアンケート調査」を実施しました。本調査は、国内外で加速する暗号資産をめぐる動きや、日本における投資環境・制度の転換期を背景に実施されたものです。
調査背景:制度整備と市場拡大の加速
暗号資産を取り巻く環境は大きく変化しています。現行の資金決済法から金融商品取引法(金商法)への移行検討が進み、「令和8年度税制改正大綱」では暗号資産税制の申告分離課税化の方向性が示されました。レバレッジ取引の拡充やビットコイン現物ETFの誕生といった投資環境整備への期待も高まっています。
市場規模も着実に拡大しており、日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)の統計によると、2025年10月末時点で取引所の口座数は約1,347万口座、預かり資産残高は5兆円を超える水準に達しました。海外でも米国で「GENIUS法」や「CLARITY法案」など法整備が加速し、暗号資産が金融・国家戦略の一部として位置づけられています。
一方で、2024年4月のビットコイン半減期後、当初予想された高騰はマクロ要因の影響で限定的であり、2025年は相場の見通しが強気と慎重で交錯する局面となりました。
アンケート調査概要
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調査期間:2025年11月11日 〜 2025年11月25日
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調査対象:一般インターネットユーザー
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回答数:1,437人(有効回答数:1,429人)
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調査方法:WEBアンケート調査(WEBアンケートツールFastask使用)
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アンケート結果詳細:https://drive.google.com/file/d/1gLDTKD55AuHZTACyuETu5wZkMTrbMH7p/view?usp=drive_link

主なアンケート調査結果
資産運用に関する実態
Q1. 約8割が資産運用を実施、2025年に上昇傾向
資産運用している回答者は76.1%に達し、2023年・2024年の横ばいから大きく上昇しました。2024年1月の新NISA開始が資産運用への関心を高め、投資を開始する人が増加していることが明らかです。

Q2. 資産運用は分散傾向へ、NISA/iDeCoや投資信託が拡大
資産運用している人のうち、NISA/iDeCoの利用が67.6%で最多でした。次いで株式投資が49.2%、投資信託が45.9%と続き、これらが主要な運用手段として広く活用されています。普通預金も70.5%と高水準で、資産運用と現金の確保を両立する傾向が見られます。暗号資産は前年比+3.1ptの22.1%に上昇し、外貨預金は低下。複数の資産を組み合わせた分散投資でリスクに対応する投資家が増加していることが示唆されます。

Q3. 投資目的の多様化、老後資金準備は依然最多
資産運用を始めた理由として「老後の生活資金を準備するため」が36.6%で最多ですが、前年の5割超から低下。投資知識の深化(32.2%)、「年金制度に不安がある」(28.2%)、「自由に使えるお金を増やしたい」(28.2%)といった実利的・能動的な動機が広がっています。

Q4. 投資しない主因は「資金余力」、知識・心理的ハードルは低下
投資・資産運用をしない理由の最多は「余裕のある資金がない」(54.7%)で、資金面が引き続き大きな要因です。しかし、「資産運用に関する知識がない」(39.6%)や「難しそう」(20.8%)といった知識・心理的ハードルは低下傾向にあります。投資そのものへの抵抗感よりも、資金余力が課題として浮上しています。

Q5. 2026年の資産運用検討層が増加
2026年から投資を始めようと考えている層が増加しており、「投資は考えていない」が65.7%と依然最多ですが、前年から-13.1pt低下しました。NISA/iDeCo(13.1%)や投資信託(6.9%)が上位を占めるほか、暗号資産(4.5%)やコモディティ(2.9%)も伸びており、資産運用の選択肢が広がりつつあります。

暗号資産市場に関する実態
Q6. 暗号資産への投資配分が「中位比率」へ拡大
暗号資産への投資配分は、「5%未満」が46.7%で最多であるものの、前年より-13.9pt低下しました。一方で「5〜30%未満」の合計は45.0%と前年比+10.2pt増加しており、暗号資産を資産形成の一部として継続的・積極的に組み込む層が増加している可能性が示唆されます。

Q7. 暗号資産投資の主因は「関心・学習」と「少額で始めやすさ」
暗号資産に投資した理由の最多は「暗号資産に興味・関心があった」(65.0%)でした。次いで「少額から始められる投資商品」(30.0%)が続き、試しやすい投資手段として受け入れられていることが分かります。税制改正やステーブルコインの実用化への期待も投資を後押しする要因となっています。

Q8. 暗号資産投資の心理的ハードルは緩和、主な課題は「知識不足」
暗号資産に投資していない理由の最多は「知識がないため」(39.2%)です。しかし、「リスクが高いと感じるため」(21.2%)や「難しそう」(16.3%)といった心理的ハードルは前年から低下しており、理解や受容が進んでいることがうかがえます。資金不足も引き続き課題として挙げられます。

Q9. 暗号資産保有額は「100万円未満」が約6割、幅広く分布
保有する暗号資産の総額は、「1万円〜10万円未満」が28.0%で最多でした。全体では「100万円未満」が57.9%を占め、少額から保有する層が中心です。一方で「100万円〜500万円未満」も21.5%と一定の厚みがあり、暗号資産が幅広い投資家に浸透していることが示唆されます。

Q10. 2026年の暗号資産への期待は「税制改正」が最多
2026年の暗号資産への期待として、前年まで最多だった「価格上昇」を上回り、「暗号資産の税制改正」が34.3%で最多となりました。金商法移行への期待(17.7%)、レバレッジ取引倍率の引き上げ(15.7%)、ステーブルコイン市場の拡大(14.4%)、ビットコイン現物ETFなどの金融商品として扱われる可能性(14.4%)も上位にランクインしており、価格上昇だけでなく制度整備への関心が高いことが分かります。

Q11. 2026年のビットコイン最高値予想は強弱が分かれる
2026年のビットコイン価格(1BTC)の円建て予想最高値は、「1000万円〜2000万円未満」が13.4%で最多でした。一方で「700万円未満」といった保守的な見方も多く、強気と慎重な見方が混在しています。ビットコイン半減期後の「クリプトウィンター」を意識する見方もある中で、予想が一方向に偏らない結果となりました。

Q12. 2026年のBTC最低値予想は「700万円以上」がボリュームゾーン
2026年のビットコイン価格(1BTC)の円建て予想最低値は、「1000万円以上」が12.5%で最多でした。続いて「900万円〜1000万円未満」8.8%、「800万円〜900万円未満」7.7%、「700万円〜800万円未満」7.4%が並び、「700万円以上」と見る回答が中心的なボリュームゾーンを形成しています。半減期後の局面で「クリプトウィンター」も意識される中、上値期待と並行して下値も高めに見積もる意見が多く、弱気なスタンスが優勢で、上値の重い展開を想定するムードが広がっていると推察されます。

Q13. 2026年に期待する銘柄はイーサリアム(ETH)が急伸しビットコイン(BTC)と並ぶ首位
2026年に最も期待している暗号資産銘柄は、「ビットコイン(BTC)」が43.5%で最多である一方、「イーサリアム(ETH)」が44.9%と前年から大幅に上昇し、BTCと並ぶトップ水準に急伸しました。リップル(XRP)は24.1%、ライトコイン(LTC)も21.0%と上位に浮上しており、期待が主要アルトコインにも広がっています。MakerDAOが「Sky Protocol」へリブランディングする中で、ガバナンストークンをMKRからSKYへアップグレードした新トークンである「スカイ(SKY)」も上位10銘柄にランクインし、投資家の注目を集めた可能性が示唆されます。

Q14. 暗号資産業界の課題は「投資環境の整備」と「市場規模」に集中
暗号資産業界の課題として、「NISAの対象に暗号資産やビットコイン現物ETFが組み込まれていない」が26.7%で最多となり、投資環境の整備が主要な課題と認識されています。次いで「市場規模が小さい」(21.4%)が上位に入り、暗号資産の普及や市場の厚みづくりが意識されています。「証券会社などで暗号資産が簡単に購入できない」(17.1%)も上位にあり、身近な投資商品としてのチャネル整備が求められています。
一方で、税制面の議論や整備が進む中で、「税制に関わる法整備が整っていない」は19.0%と前年から-5.1pt減少しました。セキュリティ関連の課題も低下傾向にあり、投資家の関心は『投資環境の整備や市場の成長』へと移行していることが示唆されます。

Q15. 新NISA対象ならBTC現物ETF投資に投資家の関心高まる
ビットコイン現物ETFが新NISAの対象になった場合、「ぜひ投資したい」(14.9%)と「たぶん投資する」(23.4%)を合わせた投資意欲層は38.3%となり、前年から6.1ポイント上昇しました。NISA対象化によって投資のハードルが下がり、多くの投資家の参入を後押しする可能性が示唆されます。

Q16. 税制改正で暗号資産に追い風、約5割が「投資拡大・新規参入」を検討
暗号資産の税制が「20%の申告分離課税」へ変更された場合、「投資額を増やしたい」(33.3%)、「新たに投資を始めたい」(15.3%)と回答した合計48.6%が投資に前向きな意向を示しました。税制整備が暗号資産投資の裾野を広げる追い風となる可能性が高いです。

まとめ
2025年の暗号資産投資実態調査では、日本における資産運用者の増加と、暗号資産市場への関心の高まりが明確になりました。特に税制改正や金商法への移行といった制度整備への期待は大きく、これが投資拡大の主要なドライバーとなるでしょう。また、NISA対象のビットコイン現物ETFへの関心や、イーサリアムへの期待急伸は、市場の多様化と成熟を示唆しています。
ビットバンクでは、公式オウンドメディア「ビットバンクプラス」にてマーケットアナリストによる暗号資産マーケット情報を配信しています。


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