PoCの詳細
1. トークン化日本株ファンドの申込決済
トークン化された日本株ファンドの申込において、JPYSCを想定した検証用トークンを用いたオンチェーン決済の検証を実施します。これにより、投資商品の申込、決済、受渡しに相当する一連のプロセスにおいて、決済リスクの低減、資本効率の向上、処理時間の短縮、および24時間365日の処理可能性が検証されます。従来、複数営業日を要していた受渡し・決済プロセスが、将来的にオンチェーン上でより迅速かつ透明性高く処理される可能性を検証するものです。
2. オンチェーンでの分配金支払い
トークン化された投資商品の保有者に対する分配金支払いについて、JPYSCを想定した検証用トークンを用いたオンチェーン分配の検証を実施します。テストデータ上で分配対象および分配金額を設定し、スマートコントラクトにより分配金を計算し、検証用トークンを用いて対象ウォレットへ分配するプロセスを検証します。これにより、分配業務の自動化、透明性の向上、処理時間の短縮に加え、将来的には、受け取った分配金を再投資、送金、決済、他のオンチェーン金融サービスへ活用する可能性を検証します。
各社の役割
-
SBIグローバルアセットマネジメント株式会社:日本株ファンドおよび資産運用に関する知見を提供します。(https://www.sbiglobalam.co.jp/)
-
DigiFT Tech Pte. Ltd.:シンガポールにおける規制枠組みに基づくトークン化証券プラットフォームの運営およびRWA(現実資産)商品のオンチェーン化に関する知見を提供します。(https://www.digift.io/)
-
Startale Group Pte. Ltd.:ブロックチェーンインフラおよび円建てステーブルコインに関する技術知見を活かし、本PoCの技術検証を支援します。(https://startale.com/)
関係者コメント
SBIグローバルアセットマネジメント株式会社の代表取締役社長である朝倉 智也氏は、「今回のPoCは、トークン化資産と円建てステーブルコインを組み合わせることで、資産運用のライフサイクル全体をより効率的かつ透明性の高いものへ進化させる可能性を検証する取り組みです。こうした技術は、業務効率化にとどまらず、投資家利便性の向上や、日本の資本市場の国際競争力強化にもつながるものと期待しています。」と述べています。
DigiFT Tech Pte. Ltd.の創設者兼グループCEOであるHenry Zhang氏は、「今回のPoCは、JPYSCのようなステーブルコインを、資産運用会社が組成・運用するトークン化ファンドの実務に組み込むことで、単に資産をオンチェーン上で表現するだけでなく、価値の移転、決済、そして必要に応じた分配の支払いまでを、一連の流れとして実行できる可能性を示すものです。」とコメントしています。
Startale Group Pte. Ltd.のCEOである渡辺 創太氏は、「金融資産のトークン化の本質は、単に資産をブロックチェーン上に載せることではありません。申込、決済・受渡し、分配金支払いといった資本市場の一連のプロセスを、デジタルマネーとスマートコントラクトで接続することにあります。今回のPoCは、ステーブルコインとトークン化資産の組み合わせを机上の構想にとどめず、具体的なプロセスとして検証するための重要な一歩です。」と表明しています。
本PoCに関する留意事項
本PoCは、Ethereumのテストネット環境において、JPYSCの仕様を想定した検証用トークンを用いて実施される技術検証であり、実際の金融商品の募集、販売、勧誘、媒介、取次ぎ、またはメインネット上で発行・流通するJPYSCを用いた実際の決済・分配を行うものではありません。また、日本居住者に対して、海外口座の開設、海外プラットフォームの利用、または海外における投資商品の取得を促すものではありません。将来的に本PoCで検証する仕組みを実サービスとして提供する場合には、関係法令・規制上の整理、必要なライセンス・当局確認、関係者間の実務運用体制の整備等を踏まえて実施される必要があります。


コメント