VCP v1.1の主な変更点
VCP v1.1には以下の主要な変更点が導入されています。
- 三層アーキテクチャの導入: Layer 1(イベント完全性)、Layer 2(コレクション完全性)、Layer 3(外部検証可能性)で構成されます。
- 外部アンカーの必須化: Silver Tier以上で外部アンカーが必須となり、完全性保証を成立させます。OpenTimestamps(Bitcoin連携)を軽量オプションとしてサポートしています。
- 完全性保証(Completeness Guarantees): 改ざん検知に加え、イベント欠落の検知が可能となり、削除攻撃・分割ビュー攻撃への耐性が強化されます。
- ポリシー識別(PolicyIdentification)の必須化: 準拠ティアと検証深度を各イベントに明記し、監査要件の追跡可能性を向上させます。
- PrevHashのオプション化: Merkle Treeが同等の順序保証を提供するため任意となります。
- デュアルタイムスタンプ形式: ISO 8601(人間可読)とint64ナノ秒(機械処理用)を併記します。
- スキーマ構造の分離: Header / Payload / Security / PolicyIdentificationの明確な分離により、拡張性と検証処理の効率化を実現します。
これらの変更は、事後的な改変や部分開示を確実に検知できなかった従来型取引ログの根本的な課題を解消します。
MT5本番環境での実装と「世界初」の主張
VSOは、MT5の本番環境で稼働するVCPのプロダクション水準の実装を示すオープンソースのエビデンスパックを公開しました。

この実装は、取引プラットフォーム本体には一切変更を加えない「サイドカー方式」を採用しています。AIによる取引判断、注文ライフサイクル、約定結果を非侵襲的に取得・記録します。MT5端末やブローカーインフラへの改修は不要です。
記録されたAI判断シグナルや取引イベントは、外部で暗号学的にハッシュ化され、Merkle Treeとして構成された上で外部アンカーにより固定されます。これにより、独立した第三者による検証が可能となり、監査ログの生成や検証が取引実行に影響を与えることもありません。サイドカー方式により、ログ処理系の障害が市場取引に影響を及ぼさない設計が実現されています。

さらにVSOは、「世界初」という主張の透明性と説明責任を担保するため、専用のエビデンスレポートを公開しました。
本レポートでは、学術論文、特許データベース、商用RegTech製品、オープンソースプロジェクト、MetaTraderエコシステムを対象に、3系統の独立した先行技術調査を実施しています。その結果、MT4/MT5対応、暗号学的検証、AI判断の記録、プロダクション水準の実装、非侵襲サイドカー構成を同時に満たす、公開済みの先行事例は確認されなかったという結論に至っています。

エビデンスパックおよびエビデンスレポートはオープンソースとして公開されており、規制当局、監査人、研究者、市場関係者が独立して検証・再現できる形で提供されています。このアプローチは、MiFID IIやEU AI Actなどで求められる透明性要件への対応を意図したものであり、特定ベンダーや実装に依存しない中立的な設計を維持しています。
国際的な技術議論の開始予定
2026年の年初には、VeritasChainが提案するAIシステムによる実行記録および電子的証跡の検証可能性に関するテーマが、国際的な技術標準フォーラムにおいて1月中に議論の対象として取り上げられる予定です。これは、暗号学的に検証可能な実行ログやAI判断の来歴が、既存の電子的証拠・信頼基盤とどのように補完関係を持ち得るかを検討する、初期段階の技術的ディスカッションです。現時点ではいかなる承認や標準化を意味するものではありませんが、技術的対話が始まる重要な第一歩であると認識されています。
VeritasChain Standards Organization(VSO)について
VeritasChain Standards Organization(VSO)は、アルゴリズム取引およびAI駆動型システム向けの暗号学的に検証可能な監査標準の策定を目的とする、独立・非営利・ベンダーニュートラルな標準化団体です。VSOは取引サービスを提供するものではなく、特定のベンダー、プラットフォーム、または取引戦略を推奨・保証するものではありません。


コメント