2025年夜間取引の概要
2025年の夜間取引において、通年で最も売買代金が多かった日は第2四半期(5月22日)の502億円でした。この発表では、各四半期ごとの売買代金トップ日と、その日に出来高が多かった上位3銘柄がランキング形式で紹介されています。また、SBI証券 投資情報部長の鈴木英之氏が、市場の動きや夜間取引市場を活用するメリットについて解説しています。

第1四半期(1月~3月):米国市場のショックをリアルタイムで織り込む
第1四半期で売買代金が最も多かったのは1月27日(月)で、夜間の売買代金は151億円を記録しました。この日の主な取引銘柄は以下の通りです。
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1位:NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(1570)
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2位:NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信(1357)
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3位:日経平均ベア2倍上場投信(1360)



この日の夜間取引は、米国市場で発生した「Deep Seekショック」をリアルタイムで織り込む動きを見せました。米国テック株の急落を受け、日経先物にも売り圧力がかかり、日経レバ(1570)が下落する一方、日経ダブルインバース(1357)や日経平均ベア2倍(1360)には買いが集中しました。夜間取引市場の存在は、グローバルな市場変動に対する日本市場の「危機対応の即応性」を高める役割を果たしています。
第2四半期(4月~6月):暗号資産関連銘柄が乱高下
第2四半期で最も売買代金が多かったのは5月22日(木)で、夜間の売買代金は502億円と、2025年通年でトップを記録しました。この日の主な取引銘柄は以下の通りです。
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1位:メタプラネット(3350)
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2位:リミックスポイント(3825)
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3位:NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(1570)




この日は、ビットコイン価格が11万ドルを超えて4カ月ぶりに最高値を更新する中で、メタプラネットやリミックスポイントといった暗号資産関連株が乱高下しました。夜間取引では日中相場から大きく乖離した価格帯での取引が見られ、投資機会を提供した一方で、ボラティリティの高さには十分な注意が必要であることを示唆しました。
第3四半期(7月~9月):夜間取引が投資チャンスを拡大
第3四半期で最も売買代金が多かったのは8月22日(金)で、夜間の売買代金は210億円でした。この日の主な取引銘柄は以下の通りです。
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1位:メタプラネット(3350)
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2位:NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(1570)
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3位:CAICA DIGITAL(2315)




この時期も暗号資産関連銘柄が市場の主役となりました。特にCAICA DIGITAL(2315)が先行して動き、メタプラネット(3350)がそれに続きました。CAICAはブロックチェーン、暗号資産、Web3への展開で評価が高まり、8月22日にストップ高を記録しました。夜間取引を活用した投資家は、日中取引では困難な価格で取引を行うことができ、投資機会を広げた典型的な事例となりました。
第4四半期(10月~12月):半導体関連株が存在感を示す
第4四半期で最も売買代金が多かったのは11月14日(金)で、夜間の売買代金は316億円でした。この日の主な取引銘柄は以下の通りです。
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1位:キオクシアホールディングス(285A)
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2位:NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(1570)
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3位:ソフトバンクグループ(9984)




この日は、中間決算が市場予想に及ばなかったキオクシアホールディングス(285A)に売買代金が集中しました。同社株は11月14日にストップ安となりましたが、夜間取引では9,000円から9,800円で推移し、底堅い動きを見せました。データセンターの増設によるNAND型フラッシュメモリ市場への期待感から、押し目買いが入ったと推測されます。夜間取引でのこの動きは、翌営業日の反発につながった可能性が高く、夜間取引を注視することで翌日以降の値動きを予見できることもあります。
鈴木英之氏のプロフィール
今回の発表内容を基に、公益社団法人日本証券アナリスト協会認定アナリストで、SBI証券 投資情報部長の鈴木英之氏が市場の動きや夜間取引市場を活用するメリットを解説しました。

鈴木氏は早稲田大学卒業後、旧日栄証券(現SBI証券)に入社し、リテール営業、調査部、株式部等を経てSBI証券投資情報部長に就任しました。モーニングスター株式会社(現・ウエルスアドバイザー株式会社)調査分析室長への転籍を経て、2009年5月より現職に復帰しています。ラジオNIKKEIやストックボイス、Newsモーニングサテライト(テレビ東京系)など、多方面で市場コメントを発信しています。
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